脂質異常症情報館

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コレステロールとリポ蛋白の種類と働き

殆ど全ての細胞でコレステロール合成が行われるのですが、コレステロール合成の半分程が肝臓で行われます。肝臓にあるコレステロールの20%は食事由来(カイロミクロン由来)で、80%が肝臓で生成されたコレステロールといわれています。

脂質異常症の原因になるコレステロールや中性脂肪などの脂質は水に溶けません。血液中に単独で存在できませんから、アポ蛋白と結合内包されてリポ蛋白という粒子状になって血液中を循環します。

リポ蛋白の種類と働き

リポ蛋白には、コレステロールやトリグリセライド(TG、中性脂肪の殆どがTGです)などからなる脂質の構成の違いによって幾つかの種類があり、比重や粒子の大きさが異なります。比重の軽い順から、カイロミクロン(キロミクロン)、VLDL(超低比重リポ蛋白)、IDL(中間比重リポ蛋白)、LDL(低比重リポ蛋白)、HDL(高比重リポ蛋白)に分類されます。

 リポタンパク質の種類別特徴

○カイロミクロン(キロミクロン):約90%が食事由来の外因性脂質であるトリグリセリド(中性脂肪)で構成されています。腸管内(主に小腸)で吸収された食事中の脂質から合成され、胸管リンパを経て血液中に流入し肝臓に運ばれます。

○VLDL: 約50%が中性脂肪(トリグリセリド)の他、コレステロール・リン脂質などで構成されています。肝臓でカイロミクロンから合成されて、血液中に分泌された後にIDLとLDLに変化します。IDLは後に肝臓に取り込まれてLDLに変化します。

○LDL:コレステロールが約50%の他、TG、リン脂質などで構成されています。肝臓で生成され、コレステロールを各組織に運ぶ働きがあります。悪玉コレステロールとも呼ばれますが、コレステロールは細胞増殖やホルモン合成などに重要な働きをしていることから、一概に悪玉とはいえません。

○HDL:主に小腸で作られますが肝臓でも合成されます。腸性HDLは、リン脂質を多く(約50%)含みます。細胞や血管のコレステロールを回収して肝臓に戻す働きがあります。善玉コレステロールと呼ばれます。

 健常者と脂質異常症のリポ蛋白

リポ蛋白の比重が重くなる順に、粒子の大きさは小さくなります。健常者のリポ蛋白は、VLDL・LDL・HDL です。脂質異常症のリポ蛋白としては、健常者のこれらリポ蛋白の他に、カイロミクロン・カイロミクロンレムナント・ミッドバンド(IDL、VLDLレムナントともいいます)・small LDL(スモールLDL、モールデンスLDL)が現われます。
レムナントとは、本来ならば血清中で素早く代謝されて残量が少ないミッドバンドやカイロミクロンレムナントなどのTG(トリグリセライド)が豊富なリポ蛋白のことです。これらレムナントの増加も動脈硬化の原因になります。

※脂質異常症とは、血液中のLDLコレステロールや中性脂肪(トリグリセライド)の量が正常よりも多くなったり、HDLコレステロールが正常よりも少ない状態のことです。高LDLコレステロール血症、低HDLコレステロール血症、高トリグリセライド血症があります。

 - 脂質異常症の原因

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