脂質異常症情報館

脂質異常症(高脂血症)の原因・症状・治療(食事・薬)・予防・合併症の情報です

遺伝性の脂質異常症

遺伝子の異常によって脂質異常症(高脂血症)になりやすい人がいます。遺伝的要素が強く、家族に同じタイプの高脂血症(脂質異常症)が見られることから、家族性高脂血症とも呼ばれます。先天的遺伝的な要因が原因であるために、生活習慣に問題がなくとも起こりますし、治療が難しいことも多いようです。

家族性高脂血症にはいくつかの病型があり、発症頻度が異なります。家族性高脂血症には、家族性高コレステロール血症(FH)、家族性複合型高脂血症(FCH)、家族性III型高脂血症などがあります。

家族性高脂血症の診断には、専門医の診断が不可欠です。

家族性高コレステロール血症(FH)

家族性高コレステロール血症(FH)の特徴としては、高コレステロール血症、アキレス腱肥厚、黄色腫、冠動脈硬化症(狭心症や心筋梗塞)があります。LDLコレステロール(悪玉コレステロール)を血液中から細胞内に取り込むLDL受容体の遺伝的異常です。

家族性高コレステロール血症にはヘテロ型とホモ型があり、片方の親だけから異常な遺伝子を受け継いだ場合がヘテロ型、両方から受け継いだ場合がホモ型です。ヘテロ型はおよそ500人に1人の割合で発症します。ホモ型は100万人に1人と稀です。ホモ型はヘテロ型よりも重症で、5歳~30歳までに冠動脈硬化症(狭心症や心筋梗塞)を起こすことも多いようです。

家族性複合型高脂血症(FCH)

家族性複合型高脂血症は、100人に1人の割合でみられ、65歳以下の心筋梗塞の約30%が家族性複合型高脂血症といわれています。小児期に症状はなく、思春期以降に症状がでることが多いとされています。血清コレステロール値と中性脂肪値が高くなります。LPL(リポ蛋白リパーゼ)やアポ蛋白の遺伝子が関係しており、過栄養の食生活や運動不足といった後天的因子によって誘発されやすいと考えられています。
家族性高コレステロール血症(FH)の類似疾患ですが、腱黄色腫を合併しない、スモールデンスLDLの増加があり、家系内に他タイプの脂質異常症が認められる、幼少期にLDL-C値がFHほど上昇しないなどで鑑別されますが、詳細な家族調査が必要です。

家族性III型高脂血症

1000人に1人未満の稀な遺伝性の脂質異常症ですが、家族性高コレステロール血症(FH)や複合型高脂血症(FCH)と同じく心筋梗塞などのリスクが高い高脂血症(脂質異常症)です。レムナントリポ蛋白が増加します。血清コレステロールも中性脂肪も増加し、アポ蛋白の定量検査で、アポ蛋白C-IIIとアポ蛋白Eの数値の比率がの約1と近値を示すのが特徴的です。

原発性高脂血症の種類

原発性高脂血症は、遺伝子異常が原因で血液中のコレステロールや中性脂肪が異常に増える体質のことです。

  • 原発性高カイロミクロン血症:家族性リポ蛋白リパーゼ欠損症、アポリポ蛋白CII欠損症、原発性V型高脂血症、特発性高カイロミクロン血症(原因不明の高カイロミクロン血症)
  • 原発性高コレステロール血症:家族性高コレステロール血症・家族性複合型高脂血症・特発性高コレステロール血症
  • 内因性高トリグリセリド血症:家族性IV型高脂血症、特発性高トリグリセリド血症
  • 家族性III型高脂血症
  • 原発性高HDL-コレステロール血症

 - 脂質異常症の原因

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