脂質異常症情報館

脂質異常症(高脂血症)の原因・症状・治療(食事・薬)・予防・合併症の情報です

高齢者の脂質異常症

血液中のコレステロールや中性脂肪(TG、トリグリセライド)が異常値を示す脂質異常症(高脂血症や低脂血症などの脂質代謝異常症)は、動脈硬化の危険因子のひとつです。高齢者は成人よりも動脈硬化性疾患(脳梗塞や心筋梗塞など)の絶対リスクが高い状態であることは明らかです。

成人と同じく前期高齢者(65歳以上75歳未満)の冠動脈疾患(CAD)の危険因子として高LDLコレステロール血症(LDL-C)があげられます。前期高齢者の治療では、脂質低下療法の効果が成人と同等または更に高いと考えられており、CAD発症予防として、成人と同じ脂質異常症管理基準を適用しても良いと考えられています。
後期高齢者(75歳以上)や超高齢者では、栄養の吸収が悪い・消化管の活動低下・偏食などから栄養状態が不良になりやすいため、脂質異常症としては低HDLコレステロール血症がよく見られます。

高齢者(男女ともに)においても脂質低下療法がCAD発症予防に有用といわれていますが、後期高齢者や超高齢者の脂質異常症治療では、治療の必要性・治療開始時期・目標値などに関してはっきりとしたエビデンスが得られておらず、個々の患者の病態を十分検討して主治医の判断のもとに柔軟な対応が必要と考えられているようです。日本動脈硬化学会では「後期高齢者の高LDLコレステロール血症治療に関する意義は明らかでなく、主治医の判断で個々の患者に対応する」とされています。

※動脈硬化性疾患:動脈硬化性疾患とは、脳動脈(脳梗塞、脳出血)、冠動脈(心筋梗塞や狭心症などの虚血性心疾患)、大動脈(大動脈瘤、大動脈解離)、腎動脈(腎硬化症やそれによる腎不全)、末梢動脈(閉塞性動脈硬化症 )など血管の病気の総称です。

※冠動脈疾患(CAD:Coronary Heart Disease):冠動脈疾患とは、心臓血管の病気です。動脈壁に徐々に蓄積した脂肪(コレステロール)によって冠動脈が狭窄あるいは閉塞する疾患です。

 - 脂質異常症の原因

PC用

PC用

  関連記事