脂質異常症情報館

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脂質異常症に合併する脂肪肝とは

脂肪肝とは、肝細胞内に中性脂肪が過剰に蓄積された状態の病気です。慢性の脂肪肝は、高脂血症(高中性脂肪血症)や、肥満、糖尿病などに合併していることが多いです。中性脂肪は分解されてエネルギー源として利用されるべく、皮下や内臓に蓄えられていますが、過剰な内臓脂肪から肝臓に中性脂肪が流入すると、肝臓に脂質代謝異常が生じて、肝細胞内に中性脂肪が過剰に蓄積されて脂肪肝になります。

脂肪肝は、中年太り(40歳~50歳代)で、内臓脂肪蓄積型の肥満の人に多く、男性の方が女性よりも多く発症しています。脂肪肝はこれといった特徴的な自覚症状がなく、進行するとアルコール性肝炎や肝硬変になります。中性脂肪が肝臓の全体重量の5%以上となると脂肪肝と診断されます。重量では5%であっても肝細胞の30%に相当しますから、決して見逃せないフォアグラ状態です。脂肪肝の原因のおよそ7割が肥満とアルコールが占めているといわれるほど、脂肪肝の原因は食べすぎと飲みすぎです。過度なアルコール摂取は、肝臓での中性脂肪の合成を促進します。

「お酒を飲まないから脂肪肝とは関係ない」と安心はできません。アルコール性脂肪肝が減少傾向にある一方で、非アルコール性脂肪肝(NAFLD)がクローズアップされています。非アルコール性脂肪肝(NAFLD)の原因は脂質や糖分が多いバランスの悪い食生活や運動不足が引き起こす内臓脂肪の増加です。非アルコール性脂肪肝(NAFLD)患者の9割は脂肪肝が変化しない単純性脂肪肝なのですが、残り1割の患者は肝炎から肝線維症や肝硬変に進行する非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)といわれています。

脂肪肝の治療や改善方法は、先ず脂肪肝の原因を解消することになります。食事療法や運動が重要です。脂肪肝を予防して肝機能を改善するためは、アルコールの飲みすぎを止めて、脂肪肝の原因である肥満を解消するために、低カロリーで低脂肪食かつバランスの良い食事が大切です。食べ過ぎならば食事量を減らすことも必要です。適度な運動も忘れてはいけません。数日間低脂肪食にするだけでも脂肪肝を改善することがわかってきているそうです。

※中性脂肪は主に脂肪細胞に存在してエネルギーを効率よく蓄える働きをします。中性脂肪の大部分はトリグリセリド(TG)なので、中性脂肪とトリグリセリドト(リグリセリドはトリグリセライドともいわれます)は同義語のように用いられることが多いです。

※非アルコール性脂肪肝(NAFLD):non-alcoholic fatty liver disease

※非アルコール性脂肪肝炎(NASH):non-alcoholic steatohepatitis

 - 脂質異常症と合併症

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