脂質異常症情報館

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長寿症候群(高HDL血症)とは

HDLコレステロールが高いと、動脈硬化抑制作用が強く、長寿に繋がるとして、HDLコレステロール値が100mg/dL以上といった著しく高値を示す場合は長寿症候群として扱われていました。ただし、近年になって、HDLコレステロールが高値になる原因としてCETP欠損症がクローズアップされています。高HDLコレステロール血症の人の一部にCETP欠損症が認められたからです。

CETP欠損症とは、HDLのコレステロールエステルをLDLやVLDLに受け渡す役割をしているコレステロールエステル転送蛋白(CETP)の遺伝的な欠損異常で、転送機構が失われているため、HDL中のコレステロールが増加します。CETP欠損症はアジア系民族に多く、日本でも少なくとも100人に1人はこの異常遺伝子を持っているといわれており、この異常遺伝子をもつ人のHDLコレステロールは高値を示す傾向があります。

問題となるのは、CETP欠損症では、冠動脈疾患保有率が高いという報告があり、将来において動脈硬化を伴いやすいことが明らかになる可能性があることです。とはいえ、現在はCETP検査が確立しておらず、疫学調査も不十分のようで、高HDLコレステロール血症の治療ガイドラインもありません。そのため、定期的な検診(血液検査)による経過観察になることが通常のようです。

HDLコレステロール値が高い(上昇する)疾患

○一次性(原発性):CETP欠損症、家族性高αリポ蛋白血症(長寿症候群)
○二次性(続発性):アルコール多飲、原発性胆汁性肝硬変、閉塞性肺疾患、薬物投与(インスリン・高脂血症)

 - 脂質異常症の診断

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